焼香

焼香とは

お香を焚く。これは仏教成立以前のインドでも習慣として行われていたと云われています。
高温多湿のインドにおいては匂いが生じやすい為にお香を体や衣服に着けて自らの匂いをお香により消すのが目的でありました。(現在でも塗香(ずこう)といって体にお香の粉末を塗ったりします)それが、中国・日本と経るに従い法要儀式の中で、お香の香気によって道場を浄めるとの意味と共に仏・菩薩や祖師、ご先祖を供養するとの意味でお香が焚かれるようになったのです。
戦国時代において武将が戦場に赴く時に、お香を鎧の中に焚きしめたとか、正倉院の御物である銘香木「蘭闍待」が名だたる武将たちによって切り取られ、焚かれたなどの逸話はこの香気の清浄さに由来しているのです。

焼香は何度するのか

mame3201.jpg焼香には抹香(刻んだお香)と線香がありますがこれは同じことです。
日本の礼法によれば「仏・法・僧」の三宝に供養するのであるから三度焼香することが望ましいとされていますがここでは私たちが教えられてきたことをお話いたしましょう。
皆さんご法事等の仏事で、お導師が長い線香を一本お立てになる姿を覚えておいでではないでしょうか。これが即ち究極のお焼香であります。法要にあたり、仏・菩薩へ、祖師方へ、ご先祖へと今日の仏事への思いを込めて懇ろに焚かれているのです。このときのお線香は1本です。
抹香での焼香について私たちは2回と教えられてきました。しかし、自らの思いを込めて焚くお香(主香)はお線香と同じく1回で、後の1回は軽く添えるお香(従香)であると教えられてきました。確かに自らの思いはそう何回も込められるというものではないでしょう。その意味ではお線香とおなじなのであります。とにもかくにもお焼香をされる際には一心に自らの思いを念じてお香を焚きたいものです。