仏教と色彩
スリランカの学校で開校式のパレードで
持っていた旗も仏旗です。
お寺に旗が掲げられているのをご覧になった方は多いと思います。旗に気づかれると皆さん異口同音に「見慣れない旗ですが何の旗ですか」とお尋ねになります。仏旗といって万国共通の旗です。この旗には五つの色、青・黄・赤・白・黒が使われています。今回はこの色について考えてみます。
五色
五つの色にはそれぞれ意味があります。
その全てでお釈迦さまを表わしているのです。
五大色
色 | 意味 |
青 | お釈迦さまの髪の毛の色 |
黄 |
お釈迦さまの肌の色 |
赤 | お釈迦さまの血の色 |
白 | お釈迦さまの歯の色 |
黒(薄茶) | お袈裟の色 |
水
仏教の世界観と色
また、五つの色は仏教の見方では、この世を構成する五つの主要元素をさし示してもいます。
色
主要元素
はたらき
青
地
固さと保持
黄
湿潤と集まる作用
赤
火
熱さと熟成
白
風
動きと成長
黒(薄茶)
空
自由さと障りがないこと
お衣と五間色
仏教教団ではこの五つの色は華美な色とされ、各種の荘厳には使われましたが、鮮やさ故に、色欲に通じるため法衣には向かない色とされて来ました。
そこでこの五つの色の中間色である五間色(緋・紅・紫・緑・くりげ)が着用してよい法衣 の色として用いられてきたのです。
私たちもお衣には純色ではなく壊色(えじき・壊れた色)を着ることを言い伝えられています。お衣の色にはこんな意味があるのです。