自浄其意


DSC00297.JPG穏やかに新しい年の元旦を迎えました。
この凛とした静かにして清らかな空気の流れ―お正月ならではのことです。
つい昨日までは歳の瀬とて室内の片付けや庭の落ち葉掃きに走り廻って気ぜわしくしていたのに、それがもう随分前のことであったように思えてしまうのです。そしてこの時、誰しもが「やっと本当の自分に戻ることができた」などとつぶやいてみたりします。

でも、これは気分の上だけの単純なことではなくて、とても大切にして必要な人生のサイクルになっているのでしょう。一年わずか365日とはいえ、喜怒哀楽、心コロコロと千変万化の毎日、しくじりや反省することも多い日送りです。身の回りの清掃片付けという作業を行じながら、同時進行で心身の浄化への修行を自ら行なっているのだと思います。

お年越しを通して、家の中の一人一人が個々の生活の中で様々な事柄あり、思いありの日々を過ごしながらも無事に一年を勤め了えたことに感謝する。そしてまた新しい日々に向かって生命を燃やしていく。このことをお互いに喜びあい、励ましあって、新年を迎える。
自分一人の力ではなく、多くの生命に生かされて生きているという謙虚な思いを素直に抱くことが出来た時、それが神仏への感謝の気持ちとなり、初詣へと私たちを誘う。するとまた一人一人が浄化されて、泉が湧くがごとくにフツフツと、その人の内に本来あるハツラツとした仏性が現れる。自己の生命に新鮮さが取り戻されてくる。これが我々が大切にしているお正月ということなのでしょう。

七仏通戒偈(しちぶつつうかいのげ)に
諸悪莫作(しょあくまくさ)  :諸悪をなすことなかれ
衆善奉行(しゅぜんぶぎょう) :衆善を奉行すべし
自浄其意(じじょうごい)   :自らその意(こころ)を浄む
是諸仏教(ぜしょぶっきょう) :これ諸仏の教えなり
とあります。自らが自己の心を浄化するのです。
このことから一切のご縁が良いほうへと回転し始めます。

今年もよきご縁を結ぶことができますよう 祈念いたします。

宗一 合掌