雪裏の梅華



20050125ume.JPG中庭の紅梅がほころび、ほのかな香を放っています。寒さの深まりに、その端正な花は似合います。
梅は花の兄、百花の魁ともいわれ、あらゆる花の先頭を切って咲く花と目されてきました。事実、この時節に咲く唯一の花とも言えましょう。平安時代以来、花といえば桜に取って代わられた観がありますが、なお、梅の花には捨てがたいものを感じます。

古来、禅僧方は梅の花を愛してこられました。就中、道元禅師は
「而今すでに雪裏の梅華、まさしく如来の眼睛なり」
と、雪中の梅の花に無上の悟りを見ておられます。雪中ではありませんが、底冷えのする東京の今日此頃にあって、つつましく咲く梅の花に、道元禅師のおことばを重ねて、禅師の思いをかみしめている次第です。
人のありようもかく梅の花のようでありたいと思うのですが、皆さまはいかがお思いでしょうか。

雅敏 合掌