桃花開く


c_momo21.jpg弥生三月を迎え、春の兆しがそこかしこに見受けられるようになりました。
折りしも三月三日は雛まつりです。雛まつりといえば「桃の節句」の名の通り、桃の花を思いだします。

歴代の祖師のなかにも、この桃の花との御縁をもつ方がいらっしゃいます。中国は唐の時代、霊雲志勤(れいうんしごん)禅師がその方です。
霊雲禅師は三十年来修行遍歴を重ねて来たある日、山の麓より満開に咲いた桃の花を眺め、瞬時に心を明らめた(悟を得た)との逸話が残っています。 もちろんこれは唯桃の花を見ただけで悟が開かれたというのではなく三十年に渡る修行の成果もあるし、他にもいろいろの御縁が重なっての上でありましょう。

時として自然は私たちに大きな力を与えてくれます。何の計らいもせずに春の時期と陽射しを得れば、桃の花は美しく咲き、人々の眼と心を和ませてくれる。そんな自然に少しでも心を寄せたいものです。

昌道 合掌